Claris FileMaker(ファイルメーカー)で構築するシステム開発

Claris FileMaker(クラリス ファイルメーカー)とは

Claris FileMakerは、Macintoshのデータベースソフトとして1980年代後半に開発されました。当初はカード型のデータベースシステムでしたが、近年はWindowsやMacで使えるデータベースソフトになり、リレーショナル型データベースシステムとして様々な業種業態でデータベースシステムとして使われています。

Claris FileMakerは、アプリケーションソフトとして利用できるので、1台のパソコンで業務処理をこなすこともできますが、ネットワークを経由して複数のユーザで1つのデータベースを共有できます。手軽にデータベースを構築し、見栄え良く画面や帳票設計ができることが大きな特徴です。

電話帳や住所録など、個人が気軽に構築することができるデータベースから、企業内で利用される本格的な顧客管理や会計システムまで、極めて守備範囲の広いデータベースソフトウェアです。

Claris FileMakerの大きな特徴は、高度なプログラミング言語を必要としない「ローコード開発ツール」で、「レイアウト」というシート上に、データベースに蓄積したデータを高い自由度で配置することで、柔軟に画面設計や帳票作成ができることです。紙で行っていたような事務作業は、Claris FileMakerで置き換えることが可能です。これまで使っていた帳票に限りなく近いレイアウトを作りその上で入力作業を行いうことができます。さらに過去のデータが蓄積されることで集計作業の自動化ができるなど、大きなメリットも生まれます。

反復的な作業や、状況に応じた作業などは「スクリプト」という仕組みを使うことで、かなりのところまで自由化ができます。Claris FileMakerは単に表示がきれいにできるだけのソフトではなく、スクリプトによるさまざまな自動処理を組み込むことで、機能をしっかりと組み込んだ業務ソリューションに発展させることができます。

Claris FileMakerは、1つのアプリケーション内で閉じた世界ではありません。他のリレーショナルデータベースを、Claris FileMaker内にある1つのテーブルのように扱うこともできます。つまり、Claris FileMakerのシステムと他のデータベースの連携、あるいはClaris FileMakerを他のデータベースのフロントエンドとして使うこともできます。

当社はClarisからClaris Partnerとして認定されています。

他のデータベースソフトとの違い

データベースソフトはいろいろありますが、Claris FileMakerの特徴は、まずはシンプルで使いやすいことが挙げられます。もちろん、開発を行う専門業者も利用しますが、自分の仕事をより効率的にこなすためにClaris FileMakerを使う方も多く、一般ユーザから開発者までの幅広い利用者層があります。

そして、データベースの構築をしながらの実運用も行いやすいソフトです。データの構造をしっかり作っておけば、まずはデータを入力しながら、必要なレイアウトや機能を順次作り込むといったやり方も可能なので、短時間に業務に適合し、次第に最適化されて行くのです。
Claris FileMakerは、他のデータベースソフトと比較すると、低コスト・短期間でデータベースを構築できると言えます。
さらに、1人で使うためにパソコンで作ったデータベースをそのままサーバで公開することができるので、気軽にスケールアップが可能です。

一般に業務システムとして納品されるようなものの場合、後からのちょっとした変更も多くの費用を請求されたり、あるいは対応できなかったりすることがあります。その意味ではClaris FileMakerは、作ったシステムをユーザ側で改造するということが、現実的な環境であるとも言えます。もちろん、それなりのスキルが必要になりますが、ユーザ側での改造や発展は十分にあり得る世界なのです。

Claris FileMakerの開発におけるデメリット

Claris FileMakerはいろいろなメリットがありますが、以下のようなデメリットもあります。

まず、他のデータベースソフトウェアに比べて相対的に処理スピードは遅いと言えます。言い換えれば、スピードを必要としない設計を行い開発することが必要になります。
大量のデータのバッチ処理といったことは他のデータベースよりも時間がかかる傾向にあります。

レイアウトの柔軟性は高いのですがそれでも、100%の再現性はありません。手書き帳票でのデザインを寸分違わずそのままにとおっしゃる場合もありますが、微妙なところでClaris FileMakerではできない、あるいはできたとしても大変な工数がかかる場合があります。
その場合は帳票の詳細をお伺いして、帳票のデザインをご相談させていただいています。

当社では、Claris FileMakerの特性を理解した上で、これまでの開発ノウハウにもとづいて、メリットを生かせるようなシステムのご提案をさせていただきます。